研修事例報告

取組紹介
大規模地震・水害の災害ごみに備える ~私たちに出来ることは何か~
(主催:川崎市の市民グループ『3R推進プロジェクト』)
市民ワークショップが開催されました!
紹介者:災害廃棄物情報プラットフォーム編集部

平成29年9月

目次


1.はじめに

2.市民ワークショップの様子

開催概要

講演

意見交換:ワークショップ「私たちに今できることは何か?」

「起きる前に私たちにできること」/「起きてから私たちができること」/「疑問や課題」

3.さいごに


1.はじめに


 災害時のごみについて、市民グループ『3R推進プロジェクト』が主催するワークショップが川崎市で開催されました。

 市民ワークショップ開催のきっかけは、

● 大規模な災害が増えてニュースも多いため、救助活動や避難所の様子はわかるが、その後のごみはどうしているの?市では、ごみの収集を災害発生から3日後に行うとしているが、なぜ?

● グループでは、行政から示されている手引書の読み合わせをするなど、情報収集や勉強をしてきましたが、わからないことも多いため、専門家を招いて話を聴き、市民同士で考える場を作ろうと思った。

とのことです。

 災害時は、行政のがんばりとともに、市民の協力が欠かせません。そのため災害への備えとして、行政から市民への災害時のごみに関する情報提供を行っておくことが肝要です。

 ワークショップでは、「着ない服や不用品は普段から捨てて減らしておく」、「普段から分別をしっかりする」、「避難所宿泊訓練でごみの分別をやってみた」、「生ごみはコンポストにすればいい」などの貴重な意見がありました。さすが3R推進プロジェクト!


 この市民ワークショップの主催者は、「ワークショップで出てきた意見は、まとめて、川崎市へ届けたい。また、市民目線で川崎市の施策をかみくだいて発信していきたい。」とのことです。

 災害時のごみに関する行政から市民への伝え方などを検討し、市民と行政が協働していく際の参考になると思います。


2.市民ワークショップの様子


開催概要

日時:2017年9月10日(日) 13:30~15:30

場所:川崎市高津市民館 第1会議室

主催:3R推進プロジェクト※

講師:公益財団法人廃棄物・3R研究財団 中山育美

参加者:市民15人(女性6人、男性9人)

オブザーバー:国立研究開発法人国立環境研究所 森 朋子

※3R推進プロジェクトは川崎市地球温暖化防止活動推進員で構成する市民グループ
http://www.cckawasaki.jp/kwccca/konin.html

タイムスケジュール:


講演


● 常総市(関東東北豪雨)と熊本市(熊本地震)の例をもとに、写真を中心としながら災害ごみの実態(危険性や衛生対策、費用など)、災害時のごみの出し方、避難所のごみ・トイレ、行政の対応・他都市との連携 などについて説明がありました。

● 川崎市の災害廃棄物処理計画、BCP(事業継続計画)をもとに、川崎市で同様のことが起きたらどんな事態が想定されるかについても解説が加えられていました。


意見交換:ワークショップ「私たちに今できることは何か?」


 5人×3グループで、「起きる前に私たちにできること」「起きてから私たちができること」「疑問や課題」について意見を出し、模造紙と付箋でまとめる作業を行いました。


 意見交換・グループ発表で出てきた特徴的な意見や感想は以下の通りです。


「起きる前に私たちにできること」

〇災害でもやっぱり3R(Reduce・Reuse・Recycle)!

✓ 不用品は早めに捨てておくことが大事。

✓ 段ボールコンポストの用意をしておけば、生ごみを出さずにすむので、焼却施設が使えないときにいいのでは。

✓ 分別して出すためにごみ袋をたくさん備蓄しておくことも大事かも。

〇分別はできるかな

✓ 普段分別ができていないと、災害の時は、なおさらできないと思う。

✓ ごみゼロイベントの取り組みが若者の間で流行っている。普段こういった取り組みに慣れていれば、災害時もごみの捨て方が丁寧になるのでは。

✓ 災害を想定した小学校の体育館での宿泊訓練に参加したとき、とてもひまなので、夕食に非常食を食べた後、缶詰の汁をあける容器を用意して、割りばしとその袋や容器を分別する看板を作っておいたら、避難所でも皆さんがきちんと分別した。


「起きてから私たちができること」

〇リーダーが必要!?

✓ 災害発生後は、地域で分別指導が的確にできるリーダーが必要そうだ。だけど、何が「的確」な分別なのか分からない。分別方法を示したものがないと、いいかげんな指導をする人も出でくるのでは?ごみをどう分けるのか、細かなところは個人それぞれなので。

✓ 社会福祉協議会は、ボランティアの采配を行うそうだけれど、普段はごみに関することは扱っていないから、災害時にボランティアにごみの分別について指示するノウハウはないのでは。

✓ 地元の市民グループが作成した冊子「ロジーちゃんの防災エコグッズ」が役立つ!


「疑問や課題」

〇疑問いろいろたくさんあります

✓ 災害時にちゃんと情報が伝わってくるだろうか。

✓ 災害時、どこまで分別するの?容器包装プラスチックやミックスペーパーも分けるの?行政には明確に示してほしい。

✓ 普段ださないごみは、特に災害時どう分別すればよいか、教えてほしい。

✓ 企業、保育園、病院等からでる事業系一般廃棄物として処理しているごみは、災害時には家庭系の一般廃棄物といっしょにして処理するの?

✓ 災害時にどういう状況になるのか、ごみをどう分別すればよいのか、十分に情報が提供されていないと感じている。


「その他(感想)」

〇とてもよかった!ワークショップ

✓ テレビで災害時にごみの山をみるたびに、これをこの後どうするんだろうなぁ・・・と感じていた。どちらかというと、他人事のように感じていた。今日、川崎市で同じ事がおきたら、という視点で話を聞き、議論ができたのでよかった。

✓ これまで防災の観点では市民同士で話し合う機会はあったが、災害時のごみについては一度も話したことがなかった。

✓ 災害時は、まずは人命救助と避難所の開設が重要だと思うが、ごみは「最後まで残るもの」なんだと感じた。

✓ 災害ごみの処理費用は、その地域だけで負担するのではなく、被災地以外でも広く負担しているはず。だけど、ほとんどの人は負担している意識がない。コスト面を意識してもらえば、もっと災害ごみに関心を持ってもらえるのでは。

✓ (講師)焼却処理施設は、電気や熱を供給する施設にもなるので、災害時に防災上も重要なインフラ。 → 一同なるほど!という雰囲気。



3.さいごに


クリックで画像拡大)

 「ロジーちゃんの防災エコグッズ」を使った“ものづくりワークショップ”も市民グループ(CCなかはら・地球にいいことプロジェクト)が町内会やイベントで実施しています。(http://www.city.kawasaki.jp/nakahara/page/0000058678.html



災害廃棄物情報プラットフォーム編集部 森、中山


>>本記事は以上になります。 メニューに戻る 画面top